Q&A

書類・資料系

Q:見積もり・契約および支払いについて教えてもらえますか?

 A:見積書・契約書は、ERCM導入の進捗具合に応じて発行いたします。
   また海外向け書類の記述言語は基本的に英語ですが、対応可能な場合は要望に応じて輸出先公用語にて発行いたします。
   ・日本国内でのお支払いは、当社にご送金して頂きます。
    お支払い条件は、下記の通りです。
     ① 売買契約締結時        1/3
     ② 施工図確定承認後       1/3
     ③ 立上げ・検収後        1/3

   ・海外輸出のお支払いは、日本円にて電信為替送金して頂きます。
    お支払い条件は、下記の通りです。
     ① 売買契約締結時        50%
     ② 製造工場最寄港輸出作業完了時 20%
     ③ 現地着岸時          10%
     ④ 現地組立・立上げ・検収後   20%

Q:外国語版のパンフレットはありますか?

 A:英語版・中国語版がございます。こちらよりダウンロードしてください。

Q:稼働時の人体や環境への影響についての資料はありますか?

 A:ERCM稼働時に人体へ与える影響に関するデータはございません。
   ERCMに限った事ではありませんが、正しい操作を習得して運用して頂ければ人体や環境へ悪影響はございません。
   排出物の分析結果をお知りになりたい場合は「お問い合わせ」にてご請求頂ければ、提供いたしますのでご参照ください。

Q:海外向けの取扱説明書や制御盤などの表記を中国語に変えて欲しいが可能ですか?

 A:現在、海外向けは英語表記で統一しております。
   中国語版は、作成いたしましたらHP上にて告知いたします。

 

規格系

Q:ERCMは何種類ありますか?
   また形式による処理能力などの違いはありますか?

 A:原理・構造的には1種類ですが、型式で示される様々な規模の処理装置がございます。
   取り扱っている型式とその仕様は以下の通りです。

型式 投入容積(㎥/日) 投入重量(t/日) 幅(m) 奥行(m) 高さ(m) 装置面積(㎡) 投入口開閉方式
1型 1 0.25 2.3 7.6 3.1 17.5 油圧
5型 5 1.25 4.5 17.8 4.4 80.1 油圧
10型 10 2.5 6.0 22.5 4.5 135.0 油圧
20型 20 5.0 8.0 27.0 6.6 216.0 油圧
50型 50 10.0 10.0 23.0 6.0 230.0 油圧
100型 100 20.0 17.0 40.0 6.0 680.0 油圧

   型式の数字部分が立米数による1日当たりの最低処理量の投入容積を示し、投入重量は投入容積から投入物のかさ比重で
   概算した目安とな ります。
   型式が1型であれば最低処理量1㎥となり、1日当たり0.25t(かさ比重0.25で換算)の処理できる事になります。
   容積(㎥)で示している訳は、投入量がERCM本体の容積により制限されるためです。なお、投入重量による提示は、投入物
   の物性(性質・比重・含水率等)により変動するため安易に示せません。
   ※100型を最大として上記にない型式でも作製は可能ですので、ご相談ください。

Q:1日の処理能力は?

 A:型式の数字部分が立米数による1日当たりの最低投入量(㎥)を示します。
   20型を例に取りますと20㎥が1日の最低投入量となり、かさ比重0.25で換算した5tが1日に投入できる重量に相当します。
   投入量を月間・年間とすると下記のようになります。
    月間:20㎥/日×30日=600㎥以上(150t以上)
    年間:600㎥/月×12ヶ月=7,200㎥以上(1,800t以上)
   事前におおよその投入物のかさ比重を調べておくと、より具体的な投入重量が割り出せます。

Q:設置する環境(形態)に条件はありますか?
   駐車場などに設置しても大丈夫ですか?

 A:屋外に設置する場合はERCM本体に屋根を架けるだけでも問題なく稼働いたしますが、安全や衛生などの面から専用の建屋
   に設置する事を推奨しております。
   建屋の大きさは設置する形式と個数により変わり、参考までに型式毎の1基設置の場合の数値は以下の通りです。

型式 幅(m) 奥行(m) 高さ(m) 設置面積(㎡)
1型 4.3 10.6 5.0 45.9
5型 6.5 20.8 6.5 135.2
10型 8.0 25.5 6.5 204.0
20型 10.0 30.0 6.5 300.0
50型 12.0 26.0 8.0 312.0
100型 19.0 43.0 8.0 817.0

   ※設置面積は、装置面積に作業上必要な領域を加えた面積となります。
    設置に供する土地や設置環境を整える事(整地、排水等)については、お客様側でご用意して頂く必要がございます。

Q:稼働時の毎月の消費電力量はどの程度掛かりますか?

 A:改良により、消費電力が改定される事があります。
   型式毎の消費電力量は以下の通りです。(2020年01月時点)

型式 消費電力量(㎾h/月)
1型 3,000
5型 5,220
10型 7,800
20型 9,150
50型 16,500
100型 28,000

 

Q:かさ比重とは何ですか?

 A:容積を満杯にした際の重量を割り出す概算値で、かさ比重1.0は水と等価である事を意味します。
   値が0に近いほど投入物の密度が低い事になり、投入物間や物体内に空間がある事を示します。
   当社では50型より小型の場合0.25、50型以上の場合0.2にて算出しております。
   投入物の密度が高いほど処理に時間を要します。

Q:専用建屋はないので建ててもらえますか?

 A:対応可能ですので、導入検討の際にご相談頂ければ見積りに反映し提示いたします。
   ただし、設置に使用する土地や設置環境を整える事(整地、排水等)については、お客様側でご用意して頂く必要がござい
   ます。

Q:囲いの方法は?

 A:ERCMは安全な装置ですので囲いは用意しておりませんが、作業上の安全を確保する観点から建屋内に設置する事を奨めて
   おります。

Q:煙突の高さに法律で決まったルールは存在しますか?
   ERCMの煙突の高さは何かの基準で設定されていますか?

 A:建築基準法で、煙突は屋根面から垂直距離で60㎝以上と決められております。
   ERCMはこの基準に従い、屋根面から垂直距離で60㎝以上出ている必要があります。
   なお、重油・軽油・灯油・ガスを使用したボイラーの場合は地盤面より9mと規定されております。

Q:付帯設備は?

 A:付帯設備はございません。

Q:装置の製造素材は?

 A:一般構造用圧延鋼材であるSS400で製作しており、大まかに【熱分解室】と【排気処理装置】からなります。

Q:投入口の操作方式は?

 A:投入口の開閉は基本的に油圧式による操作としております。(0.5型のみ手動式)
   5型より小さい形式であれば手動式に変更する事も可能です。それに伴い導入費用やメンテナンス費用が変化いたしますの
             で 詳細は導入検討の際に提示いたします。

Q:自動投入装置は装着できますか?

 A:自動投入装置を追加する事は対応可能です。ただし、設置済みの装置に増設する場合は、制御機構を含めての変更となり
   ますので、設置済みの装置に増設する場合は大掛かりな改修作業となり費用も掛かります。増設をご要望となれば改修見
   積りを提示いたします。
   導入を検討中であればご相談頂ければ見積りに反映し提示いたします。

Q:装置の償却期間や耐用年数は?

 A:ERCMの法定償却年数は13年が妥当と税務署から提示されております。
   ERCM導入の際には、念のため所轄の税務署とお打合せください。
   また法定耐用年数は、13年です。

Q:製作期間または発注から納品・稼働までに掛かる期間はおおよそどの程度ですか?

 A:受注生産となりますので、売買契約を起点に下記期間を見込んで頂く事になります。
    国内販売の場合には、4ヶ月程度(50型までの場合、100型は6ヶ月)となります。
    海外に輸出の場合は、製造工場の最寄港に到着まで4ヶ月程度となります。
    ※国内では構成部品の作成のみ行い、現地にて組み立て・設置を行います。
   具体的な納期は売買契約の際にお伝えし、納期に変更が生じた際は連絡いたします。
   ERCMの引き渡しは、装置の調整や現場作業者への運用指導などがありますので設置から1~2ヶ月後になります。

Q:製作最大数は?

 A:複数の工場と製造契約をしておりますので、常識的範囲での生産は可能でございます。

Q:発注量が大量な場合でも受注可能ですか?

 A:可能ですが、一括ではなく完成する毎に順次発送とさせて頂く事をご了承ください。

Q:大量発注の際に顧客側が生産の助成を申し出た場合に受け入れる事は可能ですか?

 A:契約条項を基本とした助成内容については、協議し合意した上での受入れが可能と存じます。

 

費用系

Q:おおよその導入費用はどの程度になりますか?

 A:型式毎の国内の工場出荷価格(税別)は以下の通りです。(2020年01月時点)

型式 工場出荷価格(×百万円)
1型 45
5型 90
10型 110
20型 180
50型 450
100型 650

   工場出荷価格は、ERCMの改良により増減する場合がございます。
   海外への価格は、国内価格を売買契約時点のその国の通貨レートで換算した価格になります。
   工場出荷価格の15~20%程度が設置費用の目安となりますが、設置場所により増減する場合がございます。
   そのため設置費用(輸送費・現地据付組立費・立上費等)は、別途お見積りいたしております。

Q:リースする場合、一月当たりのリース料はおおよそどの位ですか?

 A:契約価格(工場出荷価格+設置費用)の2%/月です。

Q:稼働時のメンテナンス費用は毎月どの程度掛かりますか?

 A:改良により、金額が改定される事があります。
   型式毎の費用(税別)は以下の通りです。(2020年01月時点)

型式 メンテナンス費用(円/月)
1型 20,000
5型 55,000
10型 70,000
20型 140,000
50型 250,000
100型 550,000

   投入物によってメンテナンスの頻度が変わる場合があり、その結果としてメンテナンス費用は変動いたします。
   表記のメンテナンス費用は概算金額であり、実際のメンテナンス費用はERCM導入のご検討時に対象とする投入物を伺いま
   してから提示させて頂きます。
   ※海外においてのメンテナンス費用は設置時点でのその国の状況によりますので、その都度のご相談になります。
    その点ご了承ください。

Q:毎月のランニングコストはどの程度ですか?

 A:型式毎のランニングコスト(2020年01月時点、税別)は以下の通りです。
   ランニングコストには装置の稼働に必要な電気代の他、消耗品、補充品の費用が含まれます。
   なお導入先での運用環境に左右されますので、人件費、減価償却費などは含まれない概算金額となります。

型式 ランニングコスト(円/月)
1型 114,000
5型 240,960
10型 322,400
20型 504,700
50型 842,000
100型 1,529,000

 

Q:セラミックの買い取り価格はどの程度ですか?

 A:精製したセラミックに関しては、リサイクル用有価物として1㎏当たり21円(税別)で買い取り、当社が指定する保管所へ
   送って頂いております。未精製の場合は、10円(税別)で買い取らせて頂いております。
   送料は距離によって変わりますが、1㎏あたり15~16円(税別)で、お客様のご負担とさせて頂いております。
   なお、沖縄県や離島の場合では送料がかさみますので、しばらく保管して頂く事になります。
   また海外の場合も基本的に当社で買い取りますが、現在は今後の海外拠点での製造を視野に入れ保管して頂いております。

Q:購入から現在まで維持管理費に変更のあった事例はありますか?

 A:変更はございません。

Q:交付金や国庫等の補助金はありますか?

 A:現状、ERCM自体の導入に交付金や補助金はありません。
   業務形態上で適用可能な制度があるかどうかは所属する自治体にお問い合わせください。

 

原理系

Q:焼却施設ではないのは何故ですか?

 A:ERCMはERCM熱源から生じた輻射熱により投入した有機物を乾燥させた後に熱分解により炭化させ、発生した可燃性ガスを
   電子発生装置の電子により酸素との効率的な結合を促しておりますが、その際発火に必要な温度帯でないため、火炎燃焼を
   生じず飛ばいが発生しません。また製造に関して耐熱素材が必要なく、さらに助燃装置、酸素の供給装置、排気ガスの冷却
   設備が不要であるなど、従来の焼却施設と概念的に異なります。

Q:エネルギー保存則の観点から解釈は?
   「孤立系のエネルギーの総量は変化しない(law of the conservation of energy)」:物理学における保存則

 A:物質収支・熱収支の試算をしたところ有意な変化を認められませんでしたので、エネルギー保存則からは外れていないと
   認識しております。

Q:負イオンの効果とは何ですか?

 A:負イオンは室内の可燃性の分解ガスや燃焼の一因である酸素を含む空気を不活性化して火炎燃焼を抑えていると考えており
   ましたが、(まだ原理解明の途上ではありますが)最新の研究では電子発生装置により発生する電子を連続的に熱分解炉内
   へ供給する事で、少ない酸素量でも効率よく結合している事象を観測しており、シミュレーションでも確かめられていま
   す。
   また反応が発火に至らない温度域でなされている事、これらの結果(十分な酸素がなく温度が低い)として火炎燃焼が発生
   しない事も確認しております。
   空気中の酸素以外の要素(窒素やエアロゾルなど)のイオン化とその効果についてはまだ良く解っておりません。
   研究が進み新たな事実が判明いたしましたら更新いたします。

Q:またイオン空気とは熱分解室内をどのような雰囲気にするですか?

 A:分解ガスが化合して有害物質へ変化する事を抑制する状態となっております。
   また残渣物となるセラミックを主体としてみると、現象的には投入物中の炭素化合物を分解し剥ぎ取っていき、セラミック
   の素材となる無機物が残る事から還元雰囲気と呼んでおります。

Q:乾燥層の目的は何ですか?

 A:熱分解室内は以下のような層で構成されています。
   滞留層   :発生した蒸気や分解ガスが滞留する空間領域で分解が進むにつれてこの領域が増加します
   未処理層  :投入された状態で堆積している領域で分解が進むにつれて下部から乾燥していきます
   乾燥層   :投入物内の水分が蒸発する領域です
   熱分解層  :乾燥物が熱分解により炭化する領域です
   ERCM*熱源 :炭化物が分解し無機物が焼結してセラミック化、また乾燥や熱分解用の輻射熱を生み出す領域です
          *Electron-induced Redox of Carbonized Materials
   セラミック層:ERCM熱源で生成されたセラミックが堆積する領域です

Q:調整槽とは何ですか?

 A:排気の流れが排気処理装置から熱分解室へ逆流しないように安定させております。

Q:分解室内の温度をどう適切に維持しているのですか?

 A:電子発生装置により発生した電子を連続的に熱分解室内へ供給する事で非常に高温となる領域(ERCM熱源)が限定され上方
   へ延焼せずに下方に集中する事で自然と維持されるようになっております。
   電子発生装置を止めてしまうと室内が異常過熱し最悪の場合は熱分解施設や電子発生装置が破損します。

Q:どういうメカニズムでエネルギーを電子発生装置に供給するのですか?

 A:アンデス電気株式会社の製品「負イオン発生ユニット」をERCM専用に特注加工して頂き、ERCMに電子を供給するために使
   用しております。
   ユニットはDC12vを電源とし、最大消費電力は0.4wです。
   取付電極は固定で+-を逆に取り付けると壊れてしまうデリケートな機械です。
   ERCMの型式によって取付け数は異なります。
   ユニットの動作原理はこちらをご参照ください。

Q:負イオンを送り込んでいますが、やはり燃焼しているのではないですか?

 A:熱分解室内にはERCM熱源と呼称する高温の領域が存在しますが、新しい技術として電子発生装置により電子を連続的に供給
   する事で本来であれば火炎燃焼する可燃性の分解ガスを火炎燃焼させずに処理し、室内の温度を上げる事なく有機物を直接
   的に燃焼させる事なく熱分解しております。

Q:構造がガス化炉に似ていますが、ガス化改質方式の炉と同じ設計思想なのですか?

 A:独自の考えで無公害に有機物を処理する機械として設計・開発いたしました。

Q:ERCMの構造はどうなっていますか?

 A:本装置は【熱分解室】と【排気処理装置】から構成されております。
   中心となる熱分解室は上部に投入口を、底部には残渣物回収口を持つ軟鉄性(一般構造用圧延鋼材SS400)の箱で、熱分解
   室内側面に処理を促進させる電子送風口を、上部に煙突の無い排気口を持つ単純な構造となっております。

Q:ERCMの特長は?

 A:以下のような特長がございます。
   ・火炎燃焼でないため「焼却施設」の法的規制は受けません。
   ・高温の熱源域が限定されているので従来の焼却施設のように耐熱素材で製造する必要はありません。
   ・投入した有機物が順次熱源化するため、補助燃料は必要ありません。
   ・飛ばいやダイオキシン類・NOx・SOx等の有害物質の発生が抑えられます。
   ・投入物は1/100~1/500に減容されます。
   ・排出物はセラミックと凝縮水です。最終処分を必要とする物質(二次的産業廃棄物等)は排出されません。
   ・凝縮水はリサイクル対象として協力会社で研究中ですが、排出基準はクリアしておりますので放流しても構いません。
   ・従来の焼却施設に比べ省スペースで、運用コストを抑えられます。

Q:無酸素状態とは何ですか?

 A:酸素が無い状態・状況を指している表現ですが、ERCMは脱酸素処理装置を取り付けておりませんので処理の過程で
   低酸素状態となる事はあっても無酸素状態にはなりません。

Q:燻焼とは何ですか?

 A:一般的な燃焼は、大気中の酸素を消費し火炎を伴います。
   一方「燻焼」は、火炎を伴わずに燃焼している状態です。
   消防の観点からは大気中の酸素が不十分なため不完全燃焼で燻っている状態を指します。

Q:輻射熱の効果とは何ですか?

 A:熱分解室内のセラミック層上部に形成されたERCM熱源や蓄熱したセラミックから放射される熱で、この輻射熱が投入物を
   加熱し乾燥・熱分解(炭化)させます。

Q:自燃域はどういうメカニズムで1000度もの高温になるですか?

 A:ERCM熱源とその熱源を維持するためのセラミックの蓄熱との相乗効果で局所的な高温を発現していると推定しております。
   ただし、実際のメカニズムを解明するため現在実験・検証中でございますので、解明できましたら更新いたします。
   なお現在「自燃域」の呼称は使用しておらず、「ERCM熱源」と呼称しております。

Q:熱分解室内の圧力は正圧・負圧どちらですか?

 A:正圧です。飛ばい対策として熱分解炉を負圧にする事はありません。

Q:熱分解室内は真空になりますか?

 A:真空となる箇所はありません。

Q:セラミックが直ぐに生成されないのはなぜですか?

 A:投入物は乾燥・熱分解(炭化)・セラミック化と順に処理されていくので時間が掛かります。
   処理時間を短縮しようとすると焼却施設のような火炎燃焼を引き起こし、セラミックが生成されません。

Q:空気の吹き込みも必要ですか?
   それとも空気の流入を防ぐ構造になっていますか?

 A:熱分解室に空気が流入しますと投入した有機物自体を燃焼してしまい、燃焼となれば焼却施設の扱いとなってしまいます。
   ERCMは密閉されており、電子送風以外に外の空気は一切入らない仕組みにより火炎燃焼はいたしません。
   電子発生装置により発生した電子を供給する送風口以外の空気の取込口はありません。

 

処理対象系

Q:処理可能な物は何ですか?

 A:基本的に有機物であれば何でも処理可能です。
   ダンボール、紙、木屑、廃プラスチック、布団、タタミ、古タイヤ、紙オムツ、肉・野菜・魚介類等の生ゴミなど一般廃棄
   物や産業廃棄物を区別しません。
   なお含水率が65%を超える投入物の場合は投入量全体で65%程度になるよう調整してください。
   金属類など有機物と接合して分別が難しい場合や医療廃棄物などで分別作業が危険な場合はそのまま投入して構いません。
   鉄線や注射針などの異物は投入前とほぼ変わらない形状で滅菌され残渣物に混じって排出されます。選り分けて他の金属類
   と同様の処分をお願いしております。

Q:処理ができない物は何ですか?

 A:金属類・陶器類・ガラス類・土石類・爆発物・揮発性の油・放射性廃棄物などとなります。
   有機物と接合していて分別が難しい場合や医療廃棄物などで分別作業が危険な場合はそのまま投入して構いません。
   鉄線や注射針などの異物は投入前とほぼ変わらない形状で滅菌され残渣物に混じって排出されます。選り分けて他の金属類
   と同様の処分をお願いしております。
   放射性廃棄物については国の許可が必要となるため処理できない分類としております。

Q:投入してはいけない物は何ですか?

 A:投入してはいけない物は、爆発性の物や常温で揮発性の高い物です。
   ERCMは構造的に密閉性が高いため、爆発を引き起こす可能性のある物を投入してはいけません。

Q:水銀や鉛などを含んだ有機物は投入できますか?

 A:投入可能です。
   水銀は排気や凝縮水から検出されなかったので、セラミックに内包されると推定しています。
   鉛は全量がセラミックに内包されるかは判明していません。

Q:過酸過水素は投入できますか?

 A:過酸過水素は可燃物と混合すると発火の可能性がありますので、容器に封入しての投入は厳禁です。

Q:電線ケーブル等の処理はできますか?

 A:電線ケーブル等の処理は可能でございます。なお、塩ビ系の被覆材を多量に含んでいる場合には、当社の指示に従った投入
   をして頂く必要がございます。
   電線自体はセラミックと共に排出されますが、残渣回収装置が詰まらないよう事前に10㎝程度の長さに揃えてから投入して
   ください。

Q:医療廃棄物の中に点滴チューブは含まれていますか?
   点滴チューブを焼却した場合に有毒ガスが発生するのは周知の事実ですが、ERCMではどうなりますか?

 A:点滴のチューブも含まれておりますが、ERCMでは焼却しないため有毒ガスは発生する事はありません。

Q:タールの処理はどうすれば良いですか?

 A:タールは通常の投入物と一緒に投入してください。
   タールを投入しましても熱分解炉内で分解しますので、掃除する時に出るタール分が増える事はありません。

Q:発生したタールは再度ERCMに投入して処理するのですか?

 A:タールは再度ERCMで処理します。何度でも投入してください。
   何度投入しても、タールの発生量は変わりません。

Q:含水率の高い牛糞の処理について

 A:含水率の高い物(し尿汚泥・下水汚泥等も含む)を処理する場合は、オガ屑や乾燥した芝・草などを混ぜて投入して頂いて
   おります。
   牛糞も含水率が65%を超える場合は、オガ屑と混ぜて投入する方法を提案させて頂いております。
   牛糞の状態により、オガ屑の量を調整していきます。
   牛糞の現物を見れば他の方法も提案できるかと存じます。
   ※し尿汚泥を処理した際も、この方法で問題なく処理いたしております。

Q:感染性のゴミが乾燥・炭化し堆積している状態なら、分解ガスが室内を通過する際に感染性を持つのではないですか?
   また熱分解施設本体から排出するガスは、直後に排気燃焼装置を設置し焼却処理しなければならないのではないですか?

 A:高温箇所は限定的です熱分解室内下部が高く上部が低い温度となりますが、質内を加熱殺菌するには十分な温度であり、分
   解ガスが上部の排気口へ抜けるまでの滞留中に細菌が死滅し感染性が低下します。そのため殺菌目的での排気ガスの燃焼処
   理は不要でございます。
   室内での細菌の死滅は確認され証明されておりますので、排気ガスに感染性の問題はございません。
   小動物やタイヤ・廃プラ・老人ホームのオムツ等を処理しても悪臭はいたしませんし、感染性廃棄物のオムツや血の付いた
   ガーゼ等の処理も同様でございます。

Q:どの程度の大きさまで投入できますか?

 A:ERCMの投入口を通る大きさであれば処理できますが、無駄な空間が生まれ易く一度に処理できる量が少なくなりますので、
   大きさを投入口の半分程度に纏める事で効率良い処理運用となります。
   布きれ等は投入口に収まる程度のゴミ袋や段ボールに詰めて投入しても構いません。

Q:自治体焼却施設より発生する焼却灰の減容化率はどの位ですか?

 A:実験の結果65~75%減容しました。焼却灰中の炭化物と水分を除去するだけですので減容率は低いです。

 

保守系

Q:保証期間はいつまでですか?

 A:装置の引渡し納入日から1年間です。
   保証期間内に機械的な故障など当社の責に帰するような不具合が発生した場合は無償で修理いたします。
   また保証期間が終了した場合でも、当社の瑕疵による故障・不具合は無償にて修理いたします。
   保証期間中において誤った運用により故障した場合は有償修理となります。
   保証期間終了後はメンテナンス契約を締結して頂く事で装置の性能を維持するための管理・対応をいたします。

Q:メンテナンス契約とは何ですか?

 A:ERCM(装置)の維持管理を行うための契約で、売買契約と共に締結させて頂きます。
   メンテナンス契約を締結して頂いた場合、電子発生装置の交換に伴う費用はメンテナンス費用に含まれますが、消耗品につ
   いての費用は含まれません。
   メンテナンス契約を締結していない場合、装置の維持に掛かる費用をその都度精算して頂く事になります。
   なお、メンテナンス契約は、保証期間中(引渡し後1年間)無償とさせて頂きます。

Q:作業上や装置の維持管理についての留意点は何ですか?    また操作方法は指導して貰えますか?

 A:ERCM設置後に取扱説明書を発行いたしますので、良くお読みください。
   揮発性の物や爆発物を投入しない限り全く安全な装置です。
   設置後1ヶ月間は当社指導員が滞在いたしますので、その間に装置を担当する方々は使用方法や日々の点検の仕方などを習得
   するようお願いいたします。
   使用方法は制御盤のスイッチ操作・メーターの読み方・各点検口の扱い方・投入の仕方などとなります。
   制御盤の各スイッチ類は装置の立ち上げ時に当社指導員が設定した以降は投入口の操作スイッチ以外を操作する事はほとん
   どありません。
   日々の点検は投入口の開閉の調子(油圧ユニット)の点検、電子発生装置の点検、排気処理部の点検などとなります。

Q:ERCMの稼働方法や立上げ方法を教えて貰えますか?

 A:日々の操作や立ち上げの方法については安全面を考慮し、ここでは説明いたしません。何卒ご了承ください。
   装置担当者へは設置後に当社指導員が指導いたします。また設置の際に発行する取扱説明書を良くお読みください。

Q:メーカー側のメンテナンス(保守・点検)は何をするのですか?

 A:2ヶ月毎に装置を構成する各機器や部品のチェック・清掃・補充の他、運用状態の確認と指導を行います。
   1年毎に総点検と電子発生装置の全量交換をいたします。
   電子発生装置の価格は、毎月のメンテナンス費用に含まれております。
   1回のメンテナンスでは、下記のような内容を実施しております。
    ・電子発生装置の点検および必要に応じて交換
    ・投入口の開閉油圧装置の点検
    ・残渣回収装置の点検
    ・排気導入管の点検および清掃
    ・排気処理装置の点検および清掃
    ・制御装置の点検、その他必要箇所の点検

Q:メンテナンスを行う際にERCMの稼働を停止しますか?

 A:2ヶ月に1回のメンテナンスは、稼働中に実施いたします。
   1年に1回の総点検(大規模メンテナンス)は、完全に停止後、全面清掃、電子発生装置の全量交換等を行い、再立ち上げと
   なります。期間的には、2~3週間を予定して頂く事となります。

Q:清掃する必要があると伺いましたが、ERCMのどこの部分ですか?
   また清掃方法は?

 A:日々の点検の結果、清掃の必要がある場合には、排気管内部の掃除、スクラバータンク内のタール取り、滞留槽内下部の凝
   縮水の抜き取り、また滞留槽やスクラバー等外部の汚れの拭き掃除などを行います。

Q:排気管・排気口のメンテナンスの内容と頻度はどれくらいですか?

 A:排気管・排気口の点検は日々行って頂き、必要に応じてタール等でつまらないよう清掃して頂きます。
   なお、2ヶ月に1回、メーカーによる清掃状況の点検を行い、不十分な所があれば指導させて頂きます。

Q:電子発生装置の寿命はどのくらいですか?

 A:設計上3万時間の寿命がありますが、安定稼働のために1年に1回の保守点検の際に全量交換しております。

Q:分解された物が室内に付着すると壁厚が徐々に厚くなり分解性能に影響が出るかと思いますが、熱分解室本体の清掃や
   メンテナンスはどれ程度の頻度で実施するのですか?

 A:室内の内壁への付着物は本来ないのですが、もし付着物が積もってきても自然と剥がれ落ちますので室内壁のメンテナンス
   は必要としておりません。

Q:ERCMの消耗品等に対する費用はどれくらいですか?

 A:消耗品はパッキン類で、本体点検口パッキン・滞留層安全弁パッキンと点検口パッキン・シリンダーパッキン・
   ダクト点検口パッキンなどがございます。
   また、モーター類も運用方法により消耗いたしますので、4~7年に1度交換する事になります。
   これらは2ヶ月に1度のメンテナンス時の点検でチェック致します。
   なお、消耗品については交換を実施した際に実費精算となります。

Q:運用・維持管理体制はどのようになっていますか?

 A:型式により投入作業時の人数は変化(2~4名)します。内1名は制御盤の操作管理を兼任してください。
   それ以外の時間は1名が操作管理してください。夜間は無人でも構いません。
   操作管理はチェックシートによる点検管理で、トラブルに対する監視の意味合いもあります。

Q:投入タイミングはどう判断していますか?

 A:基本的に朝夕2回投入いたします。
   連休などで2・3日投入しなかった場合は、分解が緩やかになり次の投入を待っている状態となります。
   休み明けの最初の投入はできるだけ乾燥している物を投入してください。
   投入物の種類・大きさ・含水率により投入量や投入回数を調整する必要を感じた場合は取扱説明書を参考にするか当社担当
   にご相談ください。

Q:セラミックの回収はどうするのですか?

 A:熱分解室底部の残渣回収装置で行い、操作方法は当社指導員が指導いたします。また取扱説明書の【セラミックの回収】を
   ご参照ください。
   回収頻度は通常1~2ヶ月に1度となりますが、形式と投入物の物性により変わる場合がございますので、設置後立上げの際に
   改めてご説明いたします。
   灰状に排出される残渣を「フルイ」にかけて異物(金属・陶器・ガラス類等)や炭化物などと選別し、異物は各現場にて
   産業廃棄物処理業者やリサイクル関連会社等に依頼処理してください。
   何らかの要因で処理しきれず排出された炭化物・未燃物は、再び投入してください。
   「フルイ」の目を通過したセラミックが当社の買い取り対象となります。

Q:運用管理は専任者が必要ですか?

 A:お客様の担当する方々から2名の管理責任者を決めて頂きます。

Q:操作は誰でもできますか?

 A:誰でもできますが、お客様の装置を担当する方々に限って操作してください。

Q:連続稼働で運用できますか?
   夜間は無人になりますが24時間稼働させる事はできますか?

 A:24時間稼動して頂いて問題ありません。また夜間は無人でも構いません。
   安全のため年1回の総点検や修理の際には停止させて頂きます。

Q:トラブルが発生した際はどうすればいいですか?

 A:当社が24時間対応いたしますのでご連絡ください。
   また、状況に応じて当社から担当者がお伺いいたします。

Q:安全管理上、第三者による悪戯防止策は?

 A:ERCMの火災や爆発などが起きないよう製造者責任により安全管理には万全を期しておりますが、万が一のケガや事故防止の
   観点から作業される人には安全装備(安全帽・安全靴等)や転落防止安全帯の着用をお願いしております。
   (労働安全衛生法による)
   また、お客様のERCMを担当する方々には関係者以外の設備への安易な接近がなされないよう注意をお願いいたします。

 

再利用系

Q:産業廃棄物は出ますか?

 A:ERCMより排出される残渣はリサイクル素材であるため、廃棄物として処分いたしません。
   但し投入物に混入していた金属・陶器・ガラス類等の異物はほぼ混入時の形状で排出されますので、産業廃棄物として処理
   してください。(当社では最終処分いたしません)
   既存の焼却施設より排出される大量の焼却灰の埋立用地の不足・処理費用の軽減はこの装置の導入により解決いたします。

Q:固形残渣に廃棄物中の鋭利物が混ざっていた場合、分離して最終処分できますか?

 A:ERCMから出る残渣は「フルイ」にかけ、セラミック以外の異物は各現場にて対応して頂きます。
   当社がセラミックに混入していた異物を最終処分する事はありません。

Q:ERCMの処理残渣は利用できますか?

 A:セラミックの利用については、様々な機関や協力会社で下記に示すように多角的な研究をして頂いております。
    土壌の改良、水質の改善、建築資材(タイル・塗料・接着剤等)、医療系備品(カーテン・シーツ・白衣等)
   しかしながら現状は新しく製造したERCMの立上げへの供給で全て消費されており、各方面への利用に役立てられない状況の
   ため研究確認の段階で留まっております。
   原則として、セラミックは当社が全量買い取っております。
    精製した場合は1㎏当たり21円(税別)
    未精製の場合は1㎏当たり10円(税別)
   なお、放射能汚染物を処理した場合などはお客様側で行政機関の指示による対応をして頂きます。
   凝縮水についてもセラミックと同様に協力会社に利用法を研究して頂いておりますが、現時点では活用しておりません。

 

環境系

Q:セラミックの環境への影響は?

 A:溶出検査によりERCMで生成したセラミックから有害物質が溶出しない事を確認しております。
   また小規模な検証でセラミックには以下に示すような環境に対する改善効果が確認されており、「環境浄化」を目的とした
   リサイクルとして二次加工後の利用を計画しております。
    1)水  =飲料水・河川・湖沼・内海・温泉鉱泉・プール・各種排水の浄化
    2)空気 =屋内環境・空気浄化装置等(シックハウス症候群等対策)
    3)農業 =土壌改良および活性剤
    4)車  =有害排気ガスの抑制
    5)その他=各種病原菌の殺菌・消毒・消臭・セラミック混合繊維による白衣や肌着の製造(アトピー等皮膚病対策)
   現状では新しく製造したERCMの立上げへの供給で全て消費されている状況で、各方面への利用に役立てられていないため研
   究確認の段階で留まっております。
   ※有害物質やFRP製(ガラス繊維残渣)の物を処理した場合のセラミックについては、対策として有害物質が溶出しない
   凝結硬化剤を使用し二次加工して歩道の敷石等に活用します。

Q:セラミックの他、処理に伴い発生する凝縮水の処理はどのようにしていますか?

 A:現状、凝縮水は浄化装置で浄化して下水に放流しております。
   浄化後の凝縮水を分析し、規制値内である事を証明しております。

Q:ダイオキシン類の発生の心配は無いのですか?

 A:ERCMはダイオキシン類を発生させやすい「高温火炎燃焼」で処理しておりません。
   安全・安心・確実を目指して開発いたしました「有機物減容セラミック製造装置」ですので、ダイオキシン類の発生を
   99.9%以上抑制しております。ダイオキシン類の発生する温度帯は300℃~600℃と言われておりますが、ERCM熱源が局所
   的に1,000℃前後の高温となる以外は低い温度に保たれています。
   ダイオキシン類が発生していない事は「財団法人日本気象協会」の分析結果で証明されております。

Q:病院の焼却施設は国の指導で各病院に焼却施設の設置を求めていた時期に多くの病院が設置しました。
   しかし、ダイオキシン問題でほとんどの病院が多額の費用をかけて撤去しています。
   この経験から新たに入れる事は難しいと思いますがいかがですか?

 A:いわゆる焼却施設によるダイオキシン問題の解決は、費用も掛かり大変です。
   当社のERCM(有機物減容セラミック製造装置・リサイクル機)では、ダイオキシン類・NOx・SOxなどの公害物質や飛ばい
   の発生を抑えるよう開発しております。
   投入する廃棄物によりERCMの熱源を維持するため、補助燃料をまったく使用せず経費が少なくなります。
   現在各病院様は医療産廃処理に高額の費用をかけておられますので、ERCM導入は検討に値すると存じます。

Q:ERCM設置に関する法律規制は?

 A:「廃棄物の処理および清掃に関する法律施行令の一部を改正する政令等の施行について」の文中、熱分解設備に係わる処理
   基準に関する規定が平成17年4月1日より施行されております。
   法律規制はありませんが、ERCM導入についてお客様の所属する自治体への届け出は必要となります。
   なおERCMの排気は「ダイオキシン類対策特別措置法」で示される排気におけるダイオキシン類基準値を下回っております
   が、ダイオキシン類の発生ゼロを目指して日々研究・開発をしております。

Q:各種の分析を行う機関はどちらですか?

 A:財団法人日本気象協会および株式会社日本シーシーエルに分析依頼しております。

Q:感染性廃棄物・医療廃棄物に対して有効ですか?

 A:株式会社 日本微生物研究所による検査の結果、有効であると証明されております。

Q:有色煙が出るなど大気汚染を引き起こしていませんか?

 A:排気はうっすら見える程度の薄い白色の蒸気として排出されており、大気汚染を引き起こしてはおりません。

Q:投入廃棄物によって臭いが変わりますが、消臭・脱臭はどうしていますか?

 A:ERCMの特長になりますが投入物の違いによる排気の臭いの変化はほぼありません。
   消臭対策としては排気処理装置の構成に消臭装置を加えております。

Q:河川・大気等に放出される場合の環境への影響について考慮と対策はしていますか?

 A:ERCMから排出されるものは以下の通りです。
   大気中や下水に放出する際には排気処理装置やろ過装置を通して環境汚染を引き起こさないようにしております。
   セラミック
    通常の有機性廃棄物を処理し生成されたセラミックの場合は公害問題をクリアしております。
    なお除染物など放射能汚染物を処理し生成されたセラミックについては、国の方針に従う事になります。
   炭化物
    本来この装置は炭化物を出しません。
    途中で稼働を止めた時などに炭化物は残りますが、再稼働の際に装置に入れて処理する事になります。
   排煙とばいじん
    排煙はほとんど出ておらず、ばいじん(飛ばい)についてはほぼ発生しません。
   凝縮水
    排出基準をクリアしております。

Q:二酸化炭素(CO2)等の排出抑制とは?

 A:電子発生装置により電子を連続的に供給する事で分解ガスを酸化還元させ、排気処理装置で効率的に液化する事で相対的に
   二酸化炭素(CO2)の排出を抑えております。
   既存の焼却施設では排気ガス中30~50%を二酸化炭素が占めますが、ERCMでは12~16%です。

Q:廃棄物を投入後、最終的にどういうものが残りますか?

 A:有機物に含まれていた無機物が多孔質パウダー状の残渣物(セラミックと呼称)となります。
   分解ガスに含まれていたギ酸・酢酸・タール・水分等が液化し凝縮水として排出されます。
   液化しなかった二酸化炭素や水分などが無害な排気として排出されます。

Q:排ガスの処理は?

 A:ERCMには排気処理装置があり、大気汚染防止法の排気ガス規制値を下回っております。

Q:防音対策は?

 A:電子送風ファンによる若干の駆動音はありますが騒音ではありませんので、防音対策はしておりません。

Q:ERCM稼働時の周辺環境は?

 A:特に条件はありませんが、事前処理設備(破砕機等)を併用する場合は、役所および近隣の理解協力が必要と考えておりま
   す。

 

説明系

Q:投入量に対する残渣量の割合は?

 A:投入物の物性によって大きく変わりますが、基本的に1/100~1/500がセラミック残渣となります。
   例えばマルチシートやペットボトル等は1/500程度ですが、焼却灰・汚泥や鶏糞等は1/60~1/80程度となります。

Q:処理しているゴミなどの物質収支は?

 A:6ヶ月間試験運用した際の実績例を以下に示します。
   6ヶ月間のゴミ投入量
    容積で1,753.2㎥、重量で315.6t
   生成したセラミック
    容積で1.5475㎥、重量で1.5475t
   減容率
    容積比1/1133、重量比1/204
   ※凝縮水40,701ℓを排出

Q:セラミックは焼却灰と同じでは?

 A:ERCMのセラミックは、ERCM熱源の高熱により炭化物が完全に分解されて多孔質の粒子状となりますので、既存の焼却施設
   の焼却灰とは異なります。
   なお自治体焼却炉より発生する焼却灰をERCMで処理しますと65~75%減容化できます。
   これは焼却灰にまだ炭化物と水分が残っているためと考えております。
   焼却灰は加熱するとガラス状の灰に変化しますが、ERCMのセラミックは加熱しても変化はありません。

Q:ゴミ処理に関して保健所等が厳しく確認している中での焼却は無理ではないですか?

 A:ERCMは焼却施設ではなく無公害を目指して開発したリサイクル機(有機物減容セラミック製造装置)でございます。
   ERCMが排出するセラミックは廃棄せずに全量リサイクルいたします。
   食品加工会社様にERCMを設置した際、当該地域管轄の保健所から『セラミックは全量を有価物として再利用しているならば
   廃棄物になりません。しかし、一部でも破棄しているなど有価物として利用していなければ廃棄物となり、「大気汚染防止
   法」「県民の生活環境の保全等に関する条例」「ダイオキシン類対策特別措置法」の廃棄物焼却炉として届け出が必要な場
   合があります。』との見解を頂いております。

Q:処理量によっては許可を必要とするのではないですか?
   廃棄物処理施設として自治体にどのように設置申請をしましたか?
   またその際に視察、調査、検査、データ提出等は求められませんでしたか?

 A:焼却施設であれば一般廃棄物の場合『廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令5条』、産業廃棄物の場合『同法施行令7
   条』が適用されます。ただしERCMは焼却施設ではなく熱分解施設のため基本的に『保健所に設置届けを出す』事で済みます
   が、お客様の所属する自治体の条例が優先されますので、念のため自治体にご確認をお願いします。
   食品加工会社様にERCMを設置した際、当該地域管轄の保健所によれば『セラミックを有価で再利用するのであれば、「大
   気汚染防止法」、「県民の生活環境の保全等に関する条例」、「ダイオキシン類対策特別措置法」の適用は受けず、設置申
   請の必要はない』との見解がございました。
   なお消防署および総務省消防庁にも相談に伺い、消防法その他の法規制にも掛からないとの事でしたので相談のみで届け出
   や申請は出しておりません。
   また病院の敷地内でオムツ等を処理する場合は届け出だけで済みます。
   医療産廃処理をする場合の申請は、当社がお手伝いいたします。

Q:設備的にそれなりの敷地が必要かと考えられますが、病院に装置を導入する事は可能ですか?

 A:病院敷地内に余地がある場合は敷地内に設置する方針でご相談ください。
   様々な角度から試算を出しますので、それからご検討ください。
   また病院敷地から離れた場所に用地があり、そこに導入する場合は医療産廃物を運搬するための特別管理産業廃棄物収集
   運搬業の許認可が必要になります。

Q:申請先は何処になりますか?

 A:自家処理で20型未満を設置の場合は、生活安全課・リサイクル課・保健所等です。
   廃棄物処理課・廃棄物処理指導課等には行く必要がございません。
   大型で産廃業者の方の窓口は、少しお待ちください。

Q:現在、ERCMの処理施設としての位置付けはどうなっていますか?

 A:環境省のご指導を仰ぎ、東京工業大学や熊本大学に協力して頂きメカニズムの解明を進めております。
   また環境省に処理施設の位置付けを判断して頂くための実証実験データを蓄積している所です。

Q:凝縮水の排出は月当たり、年間でどの程度になりますか?
   また排水処理の方法は?

 A:排出量は投入物中の含水率により変化します。
   以下は20型における1例となります。
    200ℓ/日(約8ℓ/時)、6,000ℓ/月、72,000ℓ/年
   凝縮水は、ろ過装置により放流水質基準値内にしております。

Q:処理過程でタールが発生しますが、月当たりの量は?

 A:タールは1日70ℓ前後で、1ヶ月では約2,100ℓになります。

Q:装置を導入した事例を教えて貰えますか?

 A:食品加工業者様の例ですが、毎月のゴミ処理に高額な処理費が掛かるので焼却施設以外で自家処理できる機械を探していた際
   に当社のERCMをお知りになり検討を重ねて決定されました。

Q:産廃の申請・許可はどうなっていますか?

 A:産廃業者様の申請・許可の関係は、只今調査・調整中です。(異業種協同組合としての仕組みを調整中です)

Q:凝縮水のPH値は低く酸性であるが、本体に与える影響はどうか。

 A:投入する有機物によりPH値は変動します。しかし、デモ機の運用を5年続けておりますが浸食などの問題は発生しておりま
   せん。

Q:凝縮水による火災の危険性はありますか?

 A:凝縮水に含まれる油分は最大でも4%程度なので火災の危険性はございません。
   また引火性が高い油分が含まれているのであれば分離してエネルギーとしての活用法を考えます。

Q:停電に備えて、非常用自家発電装置は必要ですか?

 A:必要ありません。
   ERCMは電源が切れても5日間程度はERCM熱源が持続しておりますので電源復帰後に投入を再開して頂けます。
   設置後に当社指導員が停電の対応についても指導いたします。また取扱説明書の【停電時の注意】をご参照ください。

Q:停電時の対応はどうするのですか?

 A:停電の間はERCMを何も操作せずにそのままの状態で待機してください。
   設置後に当社指導員が停電の対応についても指導いたします。また取扱説明書の【停電時の注意】をご参照ください。

Q:投入物の減容状態はどう確認するのですか?

 A:現在、確認する方法はございません。
   順調に処理されていれば基本的に1日に朝夕2回投入して頂けますが、室内温度や排気の様子が通常運用時と明らかに異なる
   などの異変が認められた場合は当社担当にご相談ください。

Q:投入方法および1回の投入量は?

 A:投入口の上下段はダンパー式の扉となっており、投入物を入れる際に余分な外気が入らないようにしております。
   基本的に1日に朝夕2回投入し、1回の投入を2~3度に分けて行います。
   1回の投入量はERCM本体の内容積の半分となり、例えば10㎥/日の装置の場合は1回に5㎥程度投入する事になります。

Q:国内の実績で企業名をあまり公表されていないようですが、表には出さないという事で公表する事は可能ですか?

 A:導入検討時に自社廃棄物で実験を行う事を希望する企業様がおり、実験を行う際に機密保持契約を結んでおります。
   その機密保持内容に企業名・実験内容の非公表を盛り込まれる企業様の場合は該当する内容の公表を控えております。
   なお実験の分析データなどについては当社の実験実績として活用させて頂いております。

Q:処理中に水素や一酸化炭素等が発生し爆発・ガス漏れ等が起きたりしませんか?

 A:通常の炭化炉では起きうる事故ですが、ERCMは熱分解室から排気処理装置まで密閉する構造にはなっておらず、また室内は
   常に正圧となっております。
   操作ミスにより膨脹があった場合でも安全弁で圧力調整ができるように設計しております。

Q:安全性は?

 A:膨張性の高いガス化しやすい投入物を想定し、安全対策として内圧調整用安全弁が取り付けております。

Q:分解室の内部構造は?

 A:ERCM本体に型式による違いはありません。
   ERCMの模式図を当社HP(またはパンフレット)に記載しておりますのでご参照ください。

Q:法律的にも再利用可能である場合、その安全管理はどうしていますか?

 A:管理者が常駐する保管庫でドラム缶に入れ施錠した状態で保管しております。

Q:室内で分解されてばいじんと固形残渣が残るのですか?
   固形残渣がいわゆるセラミック灰で、ばいじんはどうなりましたか?

 A:固形残渣(いわゆるセラミック)は炉底に堆積していきます。
   ばいじんは火炎燃焼させないため発生せず、排気ガスはほとんどが液化します。

Q:室内温度変化はありますか?

 A:定期的に投入作業を実施していれば急激に室内温度が変動する事はありません。
   また投入口や点検口を開け放すような事をしなければ室内の環境が壊れる事はありません。

Q:稼働中に室内に何か入れますか?

 A:投入物以外では電子発生装置から発生する電子を連続的に熱分解室内へ供給するのみで、分解処理を加速させるような補助

   剤や促進剤を入れたりはしておりません。

 

特殊系

Q:放射性物質の処理は可能ですか?

 A:平成24年度に福島県でセシウム(Cs)に汚染された草木を対象とした実証実験(環境省事業)を実施いたしました。
   検査対象がセシウムのみでしたので放射性物質全般に有効であるとは言い切れません。
   残渣であるセラミックからセシウムの溶出は確認されず、また排気ガスの放射線量も環境基準値以下でした。
   しかしながら放射性物質を含んだ処理物を許可なく移動する事や放置する事は法律上禁じられておりますので、国の指示に
   従って適切な処置を講じて頂く事になります。

Q:凝縮水に放射性セシウムがイオン化して溶け出してませんか?

 A:基礎実験として実施した塩化セシウムの実験では凝縮水にセシウムが漏出する事はありませんでした。
   福島県で行った実証実験でも凝縮水に放射性物質(Cs137・Cs134)が漏出する事はありませんでした。
   また放射性物質を含むセラミックでの溶出検査は「溶出せず」との検査結果でした。

Q:放射性セシウムを放出しないような対策をしていますか?

 A:現時点では熱分解室排出直後の排気ガス中に漏出してはおりません。
   漏出した場合でも排気処理装置後段の電気集塵装置により除去されると考えております。

Q:放射性セシウムが検出されているにも関わらず空間線量が低いのはどうしてですか?

 A:空間線量が低いメカニズムについては解析依頼をしており、解明されましたら回答を更新いたします。

Q:煙突から排出されるガス成分の放射線量は環境基準内ですか?

 A:環境基準値以下でございました。

Q:残渣以外の炭化物・金属類・凝縮水の放射線量測定はしていますか?

 A:セラミック・凝縮水・排気ガスの測定では環境基準値以下でございました。
   残渣内の炭化物は再投入するため測定しておらず、投入物内に金属類はありませんので測定しておりません。
   ちなみに実証実験に使用したERCM自体を測定した結果は環境基準値以下でございました。